今年度も上峰町の給食は、できるだけオーガニック(有機)の食材と、町内・県内の食材を使って作ります。まず大切なことをひとつ。ふだんの一般の食材も、国の安全基準をきちんと満たした安心なものです。
そのうえで有機の食材は、化学合成の農薬や肥料にたよらず、土・水・生きものの環境を守りながら作られる、いわば「環境と地域への上乗せの選択」です。このおたよりでは1年間、その理由と畑の裏側を少しずつお伝えします。オーガニック率などのデータも毎月ここで公開します。
今年度も上峰町の給食は、できるだけオーガニック(有機)の食材と、町内・県内の食材を使って作ります。まず大切なことをひとつ。ふだんの一般の食材も、国の安全基準をきちんと満たした安心なものです。
そのうえで有機の食材は、化学合成の農薬や肥料にたよらず、土・水・生きものの環境を守りながら作られる、いわば「環境と地域への上乗せの選択」です。このおたよりでは1年間、その理由と畑の裏側を少しずつお伝えします。オーガニック率などのデータも毎月ここで公開します。
「有機」「オーガニック」と名乗って売るには、法律(JAS法)にもとづく認証が必要です。①化学合成農薬・化学肥料を原則使わず、畑をその状態で2年以上保つ、②栽培の記録をつけ、国に登録された認証機関の検査を受ける、③合格してはじめて有機JASマークを付けられる——という流れです。
つまりオーガニックは気分や宣伝文句ではなく、第三者がチェックする国の制度。給食の食材選びでも、認証や栽培の記録を確認しています。
有機農業の主役は土です。堆肥や緑肥で土の中の微生物を育てると、微生物が養分を作り出し、根の張りやすい「ふかふかの土」になっていきます。
化学肥料は植物に直接栄養を届ける便利な道具です。いっぽう有機農業は「土の生きものを育てて、土に野菜を育ててもらう」という順番で考えます。時間も手間もかかりますが、そのぶん畑の力そのものが年々積み重なっていきます。連休は、プランターの土をお子さんとさわってみてください。
農薬を使わない・減らした田んぼでは、カエルやトンボ、水生昆虫などたくさんの生きものが育ちます。生きものの種類が多い田んぼは、特定の害虫だけが大発生しにくい、バランスのとれた小さな生態系になり、それ自体が農家さんの味方になります。
オーガニックのお米を選ぶことは、お米といっしょにまちの生きものの住まいを守ることでもあります。お休みの日、田植えのすんだ田んぼで生きものを探してみてください。
「農薬を使った野菜はこわい」と言われることがあります。しかし日本で流通する食材は国の残留農薬基準を満たしており、一般の食材も安心して食べられます。この点は、はっきりお伝えしておきたいと思います。
では、なぜ上峰の給食はオーガニックを増やすのか。それは、化学合成農薬・化学肥料に頼らない農業が、土・水・生きもの、そして作り手への負担を減らすからです。「どちらが悪いか」ではなく「未来のために何を増やすか」。それが町の選択です。
佐賀平野の田んぼは、お米を作るだけの場所ではありません。梅雨の雨水をたくわえ、地下水を育て、洪水をやわらげる——小さなダムのような働きをしています。
化学肥料や農薬の使用が減ると、田んぼから川や海へ流れ出す環境への負担も小さくなります。給食のお米を地域の有機の田んぼから買うことは、私たちが毎日使う水の循環を守ることにつながっています。
旬の野菜は、その季節の気候に合わせて育つため、無理な加温や資材に頼らずに育てやすく、味も濃くなります。オーガニックの野菜づくりは、この「旬に合わせる」ことが基本です。
7月の給食には、小松菜やピーマンなど夏の緑の野菜がたくさん登場します。献立表を見ながら「今日のはオーガニックかな?」と、味の違いをぜひ食卓の話題にしてみてください。苦手だったピーマンが食べられた——そんな報告を毎年たくさんもらう季節です。
夏休みは「食」の自由研究のチャンスです。おすすめは3つ。①ねぎや豆苗の再生栽培を毎日観察する、②直売所や朝市で「作った人の名前が書いてある野菜」を探す、③今夜の料理の材料が「どこから来たか」を地図に書いてみる。
食べものの後ろにいる「人」と「土地」が見えてくると、2学期の給食が少し違って見えるはずです。観察メモは右の枠へ。2学期に先生に見せてくださいね。
2学期の給食が始まります。これから秋にかけて、町内・県内の田んぼから新米が届きます。有機のお米づくりは、除草剤を使わないぶん、草取りや水の管理に何倍もの手間がかかります。
お出かけの途中、少しずつ黄金色になっていく田んぼをぜひお子さんと眺めてください。「あの田んぼが、給食になるんだよ」——その一言が、どんな教材にも勝る食育になります。
お米は、春の種まき・苗づくりから、代かき、田植え、夏の草取りと水管理、秋の収穫・乾燥まで、半年以上かけて育てられます。有機の田んぼでは除草剤を使わないため、夏の草取りが最大の勝負どころです。
手間のぶん、有機のお米は少し高くなります。それでも給食でまとまった量を買い支えることが、農家さんが有機に挑戦する後押しになります。給食は、まちの農業の「応援団」でもあるのです。
私たちは毎日、野菜やお米、魚——生きものの命をいただいて生きています。「いただきます」「ごちそうさま」は、その命と、育てた人・運んだ人・調理した人への感謝の言葉です。
オーガニック給食の学びの、いちばん最後にあるのはこの気持ちだと考えています。上半期のおたよりはここで一区切り。後半期は「給食費のゆくえ」「世界の給食」など、少し大人の話題もお届けします。ご意見・ご感想はぜひセンターまで。